ソニーモバイルの「Xperia Hello! SDK 勉強会」が開催されました! - (page 2)
Xperia Hello! SDKの活用
Xperia Hello!プロジェクト ソフトウェアアーキテクト ソフトウェアエンジニアの久保田孝徳さんからは、Xperia Hello!のSDKについての説明が行なわれました。
久保田さんは2年前にXperia Hello!プロジェクトが立ち上がるタイミングでチームに入りました。その前はXperiaで開発を5年ほど担当していたコテコテのエンジニアです。
Xperia Hello!の開発は、Android層での開発、Xperia Hello! SDKでの開発、その他部分での開発の大きく3つに分かれます。
Xperia Hello! SDKでの開発可能な項目一覧です。
目と首のLEDの制御、胴体の回転、人感センサーでの人間の検知が今回提供のSDKで行なう部分になります。
ディスプレイ、カメラ、NFC、マイクはAndroid層での開発、音声認識・顔認識は開発者が自由に外部サービスとの連携をさせる形となります。
音声認識・顔認識をSDKに含めていないのは、前述の倉田さんの説明にもあったように、各ビジネスでのサイズや要求に応じてチョイスするほうがよいのではないかという思想からです。
Xperia Hello!はGoogle認定済みAndroid端末なので、Googleサービスとの親和性が高いという特長があります。
ここで、SDKを使ってどういったことが出来るのかという事例がいくつか紹介されました。
来客受付システム
現在、自社(ソニーモバイルオフィス)と株式会社電通のオフィスでXperia Hello! SDKで開発された来客受付をしています。
来客があるとXperia Hello!は以下の手順で作業を行います。
1.人感センサーで近づく人の方を向く
2.愛嬌のある動きで挨拶する
3.事前送付されたQRコードを読み込み
4.担当者に連絡し、案内方法を聞く
5.Xperia Hello!からお客さんを発話(Text to Speech)で案内する
この作業を実現させるために、モーション、TTS(Text to Speech)、カメラ、マイク、通信の機能利用します。
無人レジシステム
無人レジシステムでは以下の手順で作業を行います。
1.人感センサーで近づく人の方を向く
2.愛嬌のある動きで挨拶する
3.商品のバーコードを読み込み
4.決済手段の選択
決済は、ディスプレイに表示された決済手段をタッチして選択し、背中にあるNFCで読み取りが行えます
まとめ
ここまででわかった「Xperia Hello! SDK」の特長は以下の6つです。
1.Android環境で開発が可能
2.Xperia Hello! SDKを使って独自機能を制御
3.約400種類の表現ライブラリを用意
4.カメラ・NFC・ディスプレイ等でユニークな機能を実現可能
5.安定性と静音性が高い機構
6.Google Playストアが利用可能
それぞれの詳細については、公式サイト Xperia Hello! for Businessから確認できます。
Xperia Hello! SDKご利用案内
コンパニオンプロダクト営業部 冨永さんからは、Xperia Hello! SDKを実際に利用する際の手順についての説明。
ソニーモバイル社としてビジネスのターゲットとして考えているのは以下の領域です。
冨永さんがイチオシの機能はNFC。ここは大きな特徴と考えていて、NFCを使った認証や決済などのビジネス用途での活用を期待しています。
Xperia Hello! SDKを使うためには、ソニーグループのSFIリーシング株式会社からリース契約を行う必要があります。
リース契約完了後、専用サイトからSDKをダウンロードし、インストールと開発環境のセットアップをすると開発を行うことができます。
リース代金は、6ヶ月間のリースで月額18,000円×6ヶ月、12ヶ月間のリースで月額10,000円×12ヶ月です。これ以外の期間で利用したい場合には要相談となります。
ソニーモバイル社として、「開発者との連携を深め、以下のような後押しする活動をしていきたい」と話しました。
WebページやXperia Pressといったメディアでの事例紹介、SONYが出展する展示会での紹介、そしてソニーモバイルから開発者への案件紹介です。
質疑応答、Xperia Hello!体験会、懇親会
続いて、質疑応答、Xperia Hello!体験会、懇親会が行われました。
イベントレポートは以上です。
Xperia Hello! SDKに興味のある方、申込みを希望する方はXperia Hello! SDK公式ページをご確認下さい。
また、FacebookにXperia Hello! 開発者グループもあります。開発者同士の情報交換にご利用下さい。
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北構 武憲本業はコミュニケーションロボットやVUI(Voice User Interface)デバイスに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットやVUIデバイスなどがどのように社会に浸透していくかに注目しています。