【店内レビュー】世界初!ロボットだけで接客する携帯ショップ「Pepperだらけの携帯ショップ」
本日正午に東京・表参道にオープンした「Pepperだらけの携帯ショップ」。世界で初めて携帯ショップの接客をロボットだけで行うということで、高い注目を集めています。
一体どんなお店になっているのでしょうか? 前回のオープニングセレモニーに引き続き、店内の模様をレポートします。
Pepperだらけの携帯ショップ1階部分では、4体のPepperが接客を行います。説明員、呼び込み役、店長といった機能をそれぞれが持っており、決められた役割の範囲内で接客を行います。
説明員のPepperは、先日発表されたように、「Microsoft Azure」と「Surface Hub」と連携をし、お客の特徴に合わせたオプション品をおすすめし、説明してくれます。注意する必要があるのは、オプション品はその場での注文ができないということ。「購入ボタン」はあるものの、同ショップにはオプション品の在庫がないため、その場で発行されたQRコードからYahoo!ショッピングに飛んで注文する必要があります。
今回のショップのメイン機能は「ロボットだけで携帯電話の契約をしてくれる」ということ。実際に契約可能なのは「iPhone6s 16GB」の新規契約のみです。このモデルであれば、Pepperだけで契約を済ませることができます。
2階には2体のPepper。1体のPepperが契約作業を行い、もう1体のPepperはドイツの産業用ロボットメーカーKUKAのロボットアームと連携をし、商品の引渡しを行ってくれます。
3階の待合スペースには4体のPepper。1体はロボギャグを行ってお客を楽しませたり、ソフトバンクの他のサービスを紹介します。残り3体のPepperは掛け合いを行います。
内容は「ソフトバンクでんき」の宣伝ですが、モーションや掛け合いがスムーズなため、楽しく見ることができます。掛け合いが終わると「節電」で、お休みが10分間入るのでご注意を。
感想
Pepperだらけの携帯ショップでは、「iPhone6S 16GB 新規契約」という一点においては、スムーズに行うことができそうですが、その他の点でまだまだ改善の余地はあると感じました。接客情報の連携面でQRコードを発行する必要があったり、オプション品の購入はネットに飛ばされたりと、ヒトが店員を務める店舗に比べて「実務のスピード感」や「おもてなし」といった点においてまだまだ劣るのは事実。しかし、ロボットだけで接客を行う携帯ショップは「世界初」であり、歴史的な瞬間を見るという意味では一見の価値があります。
また、ロボットは常にデータを蓄積しているため、今回の店舗での接客データを、次回以降の店舗作り・接客システムに生かすことができます。ロボットの接客レベルは、この先確実に上がっていくことでしょう。そういう意味で、今後のロボットの進化を実感していきたい方もまた、一度ご覧になるべきかもしれません。
表参道駅から徒歩1分の場所にありますので、お近くに寄られた際には、お店を訪問してみてはいかがでしょうか。
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望月 亮輔1988年生まれ、静岡県出身。元ロボスタ編集長。2014年12月、ロボスタの前身であるロボット情報WEBマガジン「ロボットドットインフォ」を立ち上げ、翌2015年4月ロボットドットインフォ株式会社として法人化。その後、ロボットスタートに事業を売却し、同社内にて新たなロボットメディアの立ち上げに加わる。