2月27日(水)19時より、ドコモR&Dサテライトスペースにて、「ドコモのAIエージェントAPI勉強会 – unity編」が開催されました。本記事では、こちらのイベントの模様をレポートしていきます。
前回の勉強会は、ユカイ工学のcodamaとドコモのAIエージェントAPIを組み合わせてスマートスピーカーを作るというものでしたが、今回はUnityでドコモのAIエージェントAPIを動かすというものです。Unityで音声認識をしたり、キャラクターにおしゃべりさせる方法を学んでいきます。
ドコモのAIエージェントAPIとは
ドコモのAIエージェントAPIとは、ドコモが開発したAIエージェント作成の基盤となるシステムのこと。メインエージェント(オリジナルキャラクター)とエキスパートエージェント(アプリケーション)を組み合わせることで、単なるチャットボットではない、幅広いサービスを提供できるエージェントを作ることができます。
音声認識・自然言語処理・音声合成の3つをパッケージとして利用することができるのが特徴で、様々なデバイスで使えるようなSDKが提供されているため、ハードウェアに簡単に実装できるというのがポイント。音声合成をする声色は、53種類から選択が可能です。
現在は全て無償でトライアル環境として提供されており、今年の春頃に正式リリースを予定しています。
バーチャルキャラクター「セバスちゃん」
今回の勉強会では、おもしろ系インタラクティブコンテンツを手がけるだるまジャパン合同会社が生みだしたバーチャルキャラクター「セバスちゃん」の3Dモデルが配布されました。大きな赤いリボンが特徴的な、おっちょこちょいでがんばり屋さんのメイドさんです。
勉強会の参加者は、ドコモのAIエージェントAPIと組み合わせて「セバスちゃん」との対話ができるように学んでいきます。
UnityでドコモのAIエージェントAPIを動かす
勉強会がスタート。まずは「Unity」を起動し、「ドコモのAIエージェントAPI」を呼び出すためのUnityパッケージをインポートします。
ドコモのAIエージェントAPIとの連携ができたら、API上でメインエージェント「ロボスタトーク」を動かしてみます。ロボスタトークはロボットスタートが提供している開発者応援プラットフォームです。無料で利用でき、発話内容などを簡単に作り変えることができるという特長があります。
UnityからドコモのAIエージェントAPIにアクセスし「ロボスタトーク」を呼び出します。パソコンのマイクに話しかけることで、音声認識と音声合成による会話ができるようになりました。
続いてバーチャルキャラクター「セバスちゃん」との会話ができるように設定をしていきます。セバスちゃんをUnity上に表示させ、会話に合わせて唇が動くようになる「リップシンク」の設定をしていきます。リップシンクが完了したら、声色を53種類の中から「aoi」に変更しました。
今回は時間の関係でモーションまでは設定できませんでしたが、リップシンクがあるだけで会話している感が増しますね。
ロボスタトークは対話内容の変更も簡単。Qiitaに掲載されているコマンドを入力することで、返答文を変更することも可能です。また、標準でロボスタニュースを読み上げるようになっていますが、コマンドを入力することでオフにすることができたりもします。各々がセバスちゃんの対話内容を作ることができるのは楽しいですよね。
勉強会は以上です。参加したほとんどの方がセバスちゃんとの対話ができるところまで進むことができました。
勉強会のあとは懇親会。ピザとお酒を片手に、参加者やNTTドコモのスタッフの方々、だるまジャパンの方々との情報交換を楽しんでいました。
今回はドコモのAIエージェントAPIをUnity上で動かすことで、バーチャルキャラクターと対話ができるようになりました。もちろん、前回の勉強会のようにハードウェアに搭載させて対話を楽しむことも出来ます。
このように、あらゆるソフトウェアやハードウェアで動かすことができるドコモのAIエージェントAPIを活用したハッカソンが3月16日(土)・17日(日)の2日間で開催されます。豪華賞品も用意されているようですので、参加をご検討ください!
ドコモのAIエージェントAPIを使ったハッカソン