ネット接続されたAI搭載のセックスロボット、PCやスマホよりハッキングされやすい?

セックスロボットの議論が続く中、セキュリティ上の問題点が指摘されはじめている。

以前ロボスタでも「セックスロボット利用時は、プライバシー問題にご注意!」をお伝えしたが、これはあくまでメーカー側のデータ利用の話だった。今回は、セックスロボットのハッキングの話を紹介する。




ハッカーはセックスロボットを狙う



セックスロボットのハッキングは可能、そして簡単

オーストラリアのディーキン大学でサイバーセキュリティを専門とするニック・パターソン博士によれば、セックスロボットを対象にハッキングを行うことは可能で、セックスロボットが高度に多機能化すればするほど人類に対するリスクは増大すると警告している。

パターソン博士は、インターネットに接続されたセックスロボットのハッキングは、現時点ではノートパソコンやスマートフォンに侵入するより容易いと語る。



セックスロボットがハッキングされたら?

では、実際にセックスロボットがハッキングされたどういうことになるのだろうか。

パターソン博士は、セックスロボットに侵入できればハッカーは完全に制御権を持つことになるという。カメラ、マイクはもちろん、腕や足など可動部位があればその全てを完全に制御できるという。

つまり本体の重量が90kg程度のセックスロボットを自由に動かされてしまうことは、物理的に危険な損害を受ける可能性があるということになる。

もちろん物理的な話以外においても、カメラやマイク、保存されたデータなどセックスロボット利用者のプライバシーも何もあったものではないのは言うまでもない。


僕はこう思った:

セックスロボットに限らず、移動できたり可動部位のあるロボットを考える時は、セキュリティがきちんとしたロボットを選ばないといけないということになります。



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中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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